東京科学大学(旧東工大)の英語試験は独特の傾向のため、早い段階で傾向を把握しそれに向けた勉強を行うことが合格への最適解になります。
この記事では東京科学大学(旧東工大)英語の傾向と対策について詳しく解説いたします!ぜひ最後までご覧ください!
東京科学大の入試形式については以下の記事で解説しているので興味のある方はご覧ください。
記事の内容
- 東京科学大(旧東工大)の英語試験の出題形式と特徴について
- 和文英訳と英文和訳の特徴と対策方法
- 試験の語数の推移と読解スピードの重要性について
- 内容一致問題の攻略法と具体的な対策方法について
東京科学大学(旧東工大)英語の出題傾向
東京科学大(旧東工大)英語はどんな試験?
東工大の英語試験は他の大学と比べて独自の特徴があります。制限時間は90分で配点は150点になります。
まず、試験問題の構成ですが、毎年大問が2題出題されます。これらの大問は、長文読解問題を中心に構成されており、特に英文和訳、和文英訳、内容説明、文の空所補充、内容一致問題が頻出です。
試験時間は90分であり、この時間内に大量の英文を読み解く必要があります。これは、東工大の英語試験が受験生に対して速読力と精読力の両方を求めていることを示しています。
一般的に、東京科学大学(旧東工大)の長文は約3,000語を超えることが多く、非常にボリュームのある試験です。これにより、単なる単語の知識や文法の理解だけでなく、文章全体の流れを把握する能力が重要となります。
長文に登場する単語のレベルが高いことも東京科学大(旧東工大)英語の特徴です。英語が苦手な受験生にとっては長い&単語がむずかしいのダブルパンチの試験になります。
また、内容一致問題では、長文の内容を正確に理解し、その内容と一致する選択肢を選ぶことが求められます。東京科学大(旧東工大)では例年大問1では10個の選択肢から3個、大問2では8個の選択肢から2個文章の内容と一致しているものを選択するといった問題が出題されます。
90分で3000字程度の文章を読み、和文英訳、英文和訳のみならず内容説明問題や内容一致問題など盛りだくさんな試験内容なため、東京科学大(旧東工大)の試験の中で一番時間に余裕がない試験となります。
東京科学大学(旧東工大)英語 語数の推移
東京科学大学(旧東工大)の英語試験の語数は年々増加傾向にあります。過去数年間のデータを見てみると、その増加傾向が顕著に現れています。
例えば、2021年度の試験では本文の総語数は約3,120語でしたが、2022年度には約3,350語に増加し、2023年度にはさらに増えて約3,500語となりました。このように、東京科学大(旧東工大)の英語試験では、毎年出題される長文の語数が増加していることがわかります。
この増加傾向は、受験生にとって試験時間内に全ての問題を解くための読解スピードがより一層重要になっていることを示しています。90分という限られた時間内で、3,000語を超える長文を読み、問題を解くことは非常に難しい課題です。受験生は、日頃から速読の練習を積み重ね、長文に慣れておく必要があります。
また、語数が増加することで、出題される内容も多岐にわたるようになっています。
理系のトピックだけでなく、社会問題や歴史的なテーマなど、幅広いジャンルの英文が出題されるため、様々なジャンルの長文読解に対応できるように準備をすることが求められます。また文章が非常に長いため1つの文章で内容がどんどん変わっていくのが受験生を苦しめる要因となっています。
さらに、長文の語数が増えることで、記述式の問題にも影響が出てきます。
特に内容説明問題では、より多くの情報を短時間で正確に把握し、それを簡潔にまとめる能力が重要です。
このように、東京科学大学(旧東工大)の英語試験の語数の増加は、受験生にとって大きな挑戦であると同時に、入念な準備と高度な読解力が必要とされる試験になっていきます。
東京科学大学(旧東工大)英語 和文英訳・英文和訳の難易度
東京科学大学(旧東工大)の英語試験では、和文英訳と英文和訳が例年6題程度出題されているため、配点の大部分を占めることになります。
和文英訳、英文和訳ともに難易度はそれほど高くなく、文法書などに載っている有名な構文などが問われることが多いです。
例えば2021年の第1問の英文和訳として出題された問題がこちら▼
以下の文章を日本語に訳せ。
This also meant that Europeans got to write history the way they wanted it to be read.
(解答)
このことはまた、ヨーロッパ人が歴史を自分たちが読んでほしいように書くことができたことを意味している。
受験生ではない方や、英語が得意でない方も解けた人は少なくないと思います。このように、文章が難しく長くとも、標準的な問題が出題されることから本文があまり読めてなくても点数が来たなんて人も多いです。
しかし、全ての問題が簡単に解けるのではなく文構造が複雑であったり、簡単に英訳できない表現も出題されることから英文解釈力と文法や単語の知識が必須になってきます。
そして、英文和訳で求められるのは意訳です。多くの受験生は直訳をして意味が通らない状態で減点されることがあります。
東京科学大(旧東工大)英語では直訳はできる前提で、意訳で採点者に意味が通るように記述することを意識しましょう。ここは練習しなければ身につかないことから参考書や過去問を活用しましょう。
ココがポイント
また、内容説明問題は大問ごとに1題程度出題されます。難易度は標準的で傍線部の前後で文脈を把握し丁寧に記述することが求められます。この問題を解くときのポイントは先に問題文を読んでから本文を読むことにあります。先
に読み「ここが聞かれるから意識して読んでみよう」と意識するだけで読み返しを防ぐことができます。
東京科学大(旧東工大)の和文英訳と英文和訳の対策としては、基礎的な文法や語彙をしっかりと身につけることを前提とし、多くの例題を通じて実践的な練習を行うことが不可欠です。
その際問題集や併願校の過去問で演習をし、間違えたところやわからなかったとことを文法書で復習することが大切になります。
東京科学大(旧東工大)英語 内容一致問題
東京科学大(旧東工大)の英語試験における内容一致問題は、受験生にとって非常に挑戦的な部分です。この問題では、長文の内容と一致する選択肢を選ぶことが求められますが、これには高度な読解力と精度の高い分析力が必要です。
東京科学大(旧東工大)の内容一致問題はおおよそ3種類に分類されます。
- 問題文に合致するものを5つの選択肢から1つ選択する選択問題(問1,問2両方で出題)
- 10個の選択肢から内容に一致するものを3つ選択する内容一致問題(問1で出題)
- 8個の選択肢から内容に一致するものを2つ選択する内容一致問題(問2で出題)
どの問題も選択肢の文章が長いことが多いため、本文を読み始める前に問題文、選択肢を軽く読み選択肢に出てくる「固有名詞」や内容を把握する必要があります。
問題文をすべて読んだ後に正誤問題をすべて解くのはほとんど無理に近いため、本文を読み進めるにあたって文章中に選択肢にあったワードや内容が出てきたと思ったらその選択肢の正誤を確かめ、本文に戻るといった操作を繰り返すことが最適解になると思います。
しかし、人によって解きやすい方法は異なりますので過去問を時間を必ず測って解き、自分にとってどう解くのかが一番良いかを試行錯誤することをお勧めします。
また、選択問題では問題文に「▢パラグラフにある■■の内容に一致している選択肢を答えよ」といった問題も出題されることから、問題文に書かれている行にチェックマーク等の印をつけることも時間削減につながります。
内容一致問題では、長文全体の理解が求められます。まず、文章の主題や筆者の意図を正確に把握することが重要です。長文の各段落が何を述べているのか、その内容を的確に理解することで、選択肢の中から正しいものを選ぶことができます。
このため、長文を読む際には、段落ごとに要約を行ったり、重要なポイントにマーカーを引いたりするなどの工夫が有効です。
また、内容一致問題では細かい部分の理解も必要です。例えば、ある段落で述べられている具体例やデータ、人物の発言など、細部にわたる情報を正確に把握しておくことが求められます。これらの情報が選択肢の内容と一致しているかどうかを確認するためには、注意深く読み進めることが必要です。
さらに、選択肢にはしばしば紛らわしい表現が含まれています。選択肢の中には、本文の内容と似ているが微妙に異なるものや、本文には触れられていない情報が含まれていることがあります。
これらを見分けるためには、正確な理解と注意深い分析が不可欠です。したがって、内容一致問題を解く際には、選択肢の一語一句に注意を払い、本文と照らし合わせて検討することが重要です。
もっと詳しく
このように東京科学大(旧東工大)の内容一致問題は、受験生にとって総合的な読解力と分析力が求められる難関です。しかし、日頃から多様な長文を読み、内容を把握する練習を重ねることで、この問題に対応する力を養うことができます。過去問を活用して正誤問題の自分なりの解き方を見つけていきましょう。
東京科学大(旧東工大)英語の傾向に似ている大学は?
東京科学大(旧東工大)の英語試験と似ている大学の一例として挙げられるのが、東京科学大(旧東京医科歯科大)です。わかりにくくてすみません。大学名が同じなのに、試験を同じにしないためこのような表現になっています。汗
東京医科歯科大学の英語は超長文であり、20を超える選択肢すべての正誤を判断するTF問題が出題されることや和文英訳等が出題されることから東京科学大(旧東工大)の傾向に近いことがわかります。
東京科学大(旧東工大)英語の過去問を解き切り、他に似た傾向の問題を解きたい方にはおすすめの大学になります。
また、和文英訳、英文和訳、選択肢問題等の英語力を上げるには併願校の問題を解くことも有効です。東京科学大(旧東工大)を受験する方は理科大や早慶などの大学を併願校とする方が多いと思いますので、その大学の入試問題を解き英語力の向上に役立たせましょう。
ココがポイント
東京科学大(旧東工大)英語の具体的な対策法
対策を知る前に心掛けてほしいこと
東京科学大(旧東工大)を受験する方にとってメインは「数学、理科」になります。
できる限り机に向かっている時間は理系科目に時間を割くべきだと私は考えます。配点が大きいからという理由がありますが、一番の理由は理系科目は問題を解く際に机に向かう必要がありますが、英語は机に向かわなくとも学習ができることが挙げられるからです。
ですので、机に向かっている時間は存分に理系科目に注力してください。英語は通学時間や休み時間、寝る前、起きた直後などの隙間時間に徹底的に詰め込むイメージでやるといいでしょう。単語や文法事項の暗記、英文和訳や長文読解もすべて机がなくてもできることになります。
知識を詰め込むインプット型の学習はできる限り隙間時間に、テスト演習や過去問などの実践的なアウトプット型の演習は机に向かって学習するべきです。しかし、個人差によって状況は変わってきますので、自分の成績、正確に合った勉強法を考えることが大切です。
英語は隙間時間と相性よし!電車の中でも長文は解ける
東京科学大(旧東工大)に向けた単語、文法の勉強法
東京科学大(旧東工大)英語の英語試験に対する効果的な対策法として、まず基本的な読解力と表現力を養うことが重要です。ここでは、具体的な対策方法をいくつか紹介します。
まず必ず行ってほしいのが「語彙力」の強化です。東京科学大(旧東工大)の英語試験で超長文が出題されることから、多くの語彙が必要になっていきます。
また難易度の高い語彙も出題されますのでその対策も必要になります。「ターゲット1900」や「システム英単語」は早い段階で記憶したうえで、最低もう一冊以上の単語帳でのインプットが必要になります。ですので、その次は
- 鉄壁
- リンダメタリカ
- 速読英単語
のいずれかを利用しましょう。「鉄壁」は覚える単語が多いですがイラストや確認テスト等が豊富にあり、覚える工夫が多くあることからおすすめの一冊になります。
「リンダメタリカ」、「速読英単語」は長文と単語がセットになっている単語帳であり、長文を多く読みたい方や単語がどのように長文に使われているかを把握したい方にお勧めです。
東京科学大(旧東工大)受験生には多くの語彙力が必要です。反復することを意識して、多くの語彙を身につけましょう。
単語帳の選び方
次に単語のインプットを行いつつ、英文法の学習を行いましょう。
英文法は長文を読むのに役立つだけでなく、英文和訳で正確に和訳することや文構造の把握に役立つので軽視しないようにしましょう。東京科学大(旧東工大)の英文和訳や本文中の文法事項はどれも標準的であるため、「UPGRADE」や「Vintage」に登場する文法事項や有名構文を把握すればOKです。
この参考書が難しく感じたら本当に初歩的な「大岩のいちばんはじめ英文法」からはじめるのもいいですし、自主的に勉強したくない方はスタディサプリを利用するのがおススメです。
まずは簡単に全体を把握してから、ブラッシュアップする気持ちで行うと参考書等で詰まって進めないことを防ぐことができるので、効率よく学習することができます。
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東京科学大(旧東工大)に向けた和文英訳、英文和訳の勉強法
和文英訳対策としておススメなのは「竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本」になります。この参考書を一通り極められればほとんどの和文英訳は対応できます。60題の問題+練習問題と問題数が豊富なうえ、文法事項や有名構文を網羅できるものとなっています。
まずは自分で英訳をし、解説を見てもう一度訳しなおすことを反復して行いましょう。一回で終わりにするのではなく、定期的に自分の手で何も見ないで英訳できるかを確認しましょう。一度では100%身に付きません。何度も繰り返して文法事項やポイントをさらいましょう。
英文和訳対策としておススメなのは「入門英文問題精講」になります。
この参考書では文法事項をもちいて文構造を把握し、訳す力がつけられる一冊になっています。この一冊で文法事項、文構造の把握、語彙力が身につくので非常におススメです。難易度も簡単~標準的ですので手が付けやすい一冊になっています。
東京科学大(旧東工大)の試験で求められる意訳を意識しながらこの参考書を利用していきましょう。
東京科学大(旧東工大)に向けた長文対策
長文読解力を高めるために、日常的に英語の長文を読む習慣をつけることが大切です。東京科学大(旧東工大)英語の英語試験では、非常に長い文章が出題されるため、長文に慣れておく必要があります。
まずは市販の参考書で短い長文問題から手を付けていき、徐々に長い文章に移っていきましょう。演習としては「やっておきたい英語長文300」から「やっておきたい英語長文500」、「やっておきたい英語長文700順」の順に行っていきましょう。
文構造の解説が詳しい長文問題集「The Rules」も非常におススメです。
長文も同様に一回といたら終わりではなく、何度も読み解答の根拠や文構造を説明できるようにしましょう。
東京科学大(旧東工大)過去問利用法
そして一番の対策が過去問を活用することになります。
過去問を解くことで、東京科学大(旧東工大)の出題傾向や問題形式に慣れることができます。過去問を解く際には、必ず時間を計って実際の試験と同じ状況で取り組みましょう。これにより、試験本番でのタイムマネジメント能力を養うことができます。また、過去問を解いた後には、必ず解答の見直しを行い、自分の間違えた箇所や理解不足の部分を確認しましょう。
和文英訳がどこがダメかは自分では判断いづらいため学校の先生などに添削をお願いしよう
また、内容一致問題の対策として、精読力を養うことも重要ですが、より重要なのが「慣れ」になります。
まずは精読の練習を通じて、文章の構造や細かいニュアンスを把握する力を養いましょう。具体的には、長文を読んだ後に、その内容を要約したり、質問に答えたりする練習を行うと効果的です。
その後は過去問を通して自分の解きやすい方法を模索しましょう。また、内容一致問題を解く際に具体的にどこが誤りかを説明できるようになると正答率が高まります。辛い工程ですが頑張っていきましょう。
最後に前述しましたが併願校の過去問を解くことも有効です。ある程度学習した方は自分が受けようと思っている大学の一番下のレベルの過去問から徐々に手を付けていくといいでしょう。
東京科学大(旧東工大)の英語だけの対策をするのではなく、英語力そのものを向上させることが大切です。
東京科学大(旧東工大)英語の重要性
東京科学大(旧東工大)英語は例年3000字程度の非常に長い文章なため、最後まであきらめずに解き切ることが大切になります。
試験本番では初めて見る長い文章を解くことになるので、大きなストレスがかかります。
このストレスを解消するのが「演習・アウトプット」になります。普段の演習で長文問題を読み、解くことを怠らないことが重要です。
東京科学大(旧東工大)の受験生は理系科目に時間をかけることが多いことから、英語に触れることが少なくなる人が多いかと思います。できる限り英語には毎日触れ前述したとおり、隙間時間で一気に集中するようにするなどし工夫しましょう。
東京科学大(旧東工大)英語まとめ
本記事の内容をまとめます。
- 東京科学大(旧東工大)の英語試験は毎年大問が2題出題される
- 長文読解問題が中心で、英文和訳や和文英訳が含まれる
- 試験時間は90分であり、大量の英文を読み解く必要がある
- 長文の語数は約3,000語を超えることが多い
- 記述式の問題が多く、自分の考えを論理的に表現する力が求められる
- 和文英訳では自然な英語表現が重要
- 英文和訳では文脈やニュアンスを適切に訳す力が必要
- 内容一致問題では細部の情報を正確に理解する力が試される
- 語数が増加傾向にあり、試験時間内での読解スピードが重要
- 多岐にわたるジャンルの英文が出題される
- 記述式問題では多くの情報を簡潔にまとめる能力が重要
- 受験生は速読力と精読力の両方が求められる
- 高度な読解力と表現力が試験対策の鍵
- 過去問を活用して出題傾向を把握することが重要
東京科学大(旧東工大)の英語試験は、総合的な英語力が試される試験になります。
出題傾向を知り、十分な対策をすることによって対策することが可能です。最後まで一緒に頑張っていきましょう!
東京科学大(旧東工大)の数学、物理、化学の傾向と対策も詳しく解説した記事もぜひご覧ください。
みなさんの役に立てたら幸いです。
東京科学大(旧東工大)の他の科目の傾向と対策も解説していますので是非ご覧ください。